しみやけんの中国株投資

運用状況と投資のアイディア、たまに哲学的なことを書きます。

しみやけん6種

現在のポートフォリオの概要を公開します。

銘柄数はこのようになっています。

 

<図>

 

2銘柄で50%を占める、分散とは程遠いポートフォリオです。

この2社は中国の有名な金融株と生活必需品株です。どちらも控えめに安定して業績が伸びています。低PER・高ROE・高PBRな株です。

 営業キャッシュフローが滞りなく、10年以上連続増配しており、自社株買いも実施しています。だから高PBRなのは仕方がないと思っています。この2社に絞ったのは、売上高利益率とROEが同業他社と比較して頭一つ抜けており、商品にも競争優位性があると考えたからです。

中国株には2桁成長している低PER株が多いですが、ROEが低かったり、売上高純利益率が極端に低いケースが多いです。このような会社は固定費用の割合が高いため、何かあって売上が下がった時のダメージが大きいと考え、除外しています。

 

また、不動産や公益セクターに多いのが、純利益を売掛金売掛金利息で計上しているパターン。指標だけ見るとかなり割安なのですが、財務レバレッジが高く、1年でも支払いが滞ると赤字(最悪倒産)になる可能性が高いことから、それらは除外します。

バフェット太郎氏のいう「純利益は会社の意見。営業CFがリアル」ですね。

 

 

セクターはこんな感じです。

<図>

守りを意識しているため、ディフェンシブで継続的な消費がされる事業が中心です。石炭・タバコは反ESGとなってますが、財務や利益構造は盤石です。どちらも、今後10年は生き残るでしょうし、仮に暴落したとしても配当で十分回収できると判断して投資しました。

出版社は教科書の販売ライセンスをもっており、毎年継続的な売上が期待できます。不景気になったからといって人々が勉強することをやめるとは思いません。通信も同様で、現在9億人が契約しており、前払いで携帯料金を支払ってくれます。

今後20年は安定したキャッシュフローが期待できるでしょう。

 

ポートフォリオ全体の指標はこのようになっています。各会社の指標を組入れ比率で掛けて合計した値になります。取得単価は手数料を含みます。

<図>

 

詳細はこちら

 指標どれを見ても、S&P500・香港50より良いのがわかると思います。もちろん、国によってインフレ率や金利水準が異なるため、単純に比較できるものでもありません。

それでも市場平均を上回る安全域は確保できていると思っています。

 

予測リターン

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 予測リターン=PERの逆数+EPS成長率

 

 EPSの成長率は、できる限り控えめに見るべきです。2011年に同じ株をバフェット分析しているブログをみつけましたが、10年後の予想株価を実際の5倍も高く評価していました。これは、EPS成長率を過大に見積もったからに他なりません。

 

石炭株は横ばいなので成長率はゼロ。一番悪い時の業績が続くことを想定しています。タバコ株は悲観視して-2%の成長を想定しています。(実際、過去8%で成長しています)

少し悲観しすぎかもしれませんが、どちらも非常に割安なので15年あれば元が取れる計算です。

 

これら予測リターンは、単純に過去のEPS成長率の平均を取ったものではありません。

 売上成長率の10年平均を用いています。利益率を上げるには限界があるからです。また、市場規模がどのくらいあって、あと何年成長する産業であるかで推測しています。

 例えば通信費。一人当たりの売上額を割り出し、それがその国の平均所得の何%なのか、いくらまで値上げできる余地があるのか… などを考えます。

 通信はもはや生活に欠かせない必需品となっているため、公益性の観点から値下げ圧力がかかると考えられます。日本ですらあんなにインパクトがあったのに、中国の独裁政権が本気を出したらどうなるか・・・

よって通信株の成長はインフレ率程度とみています。

 

競争優位性の判断

競争優位性については、数字ではなく実態を見て判断します。実際に中国のECサイトで商品名を検索し、他のブランドと比較します。現在中国には海外ブランドが参入しておりますが、いずれは国内ブランドがシェアを奪っていくと考えています。これについては別で記事にします。

 

 抽象化された数字・指標ではなく、自分の生活と照らし合わせて常識的に考えていくわけです。アマの知恵ってやつですね。

 

運用方針

 配当利回りが高いですが、意識して組んだわけではなく、キャッシュフローや指標が割安な株を選んだ結果、高配当なポートフォリオになりました

 配当金は予定通りに支払われれば税引き後で約30万円となります。この配当金はリバランスではなく、一番下がっているものに再投資していきます。しかし、経営状況が悪化したり、新たに魅力的な投資先が見つかった場合は、この限りではありません。

 じつは、6種以外にも投資を迷っている銘柄が一つありまして、キャッシュや指標はとても好条件なものの、継続的な成長に疑問があるという理由からポートフォリオに入れていないものがあります。ちょうど1単位30万程で買えるので、配当が入ったらこの株を買うかもしれないです。

 

 3%を占めるのは、中国の水道会社と出版社です。配当がよかったのと、割安だと感じたのでなんとなくで買いしました。業績・株価ともに落ちておりますが、元高と配当金でトントンという感じです。

この投資は失敗したと感じており、これ以上買増す予定はなく、売ろうとも思ってないです。