しみやけんの中国株投資

運用状況と投資のアイディア、たまに哲学的なことを書きます。

今買える株(アップル高すぎだろどう考えても)

歴史的な高値圏にある株式市場。危険水準ではありますが、どうにか割安なものはないかと一つ一つ調べました。

 

 

 

スクリーニング条件

  • PERが15倍以下(一時的な収益低下なら許容)
  • PBRが1.5倍以下(PERが低いなら多少高くても許容)
  • 売上と純利益が10年間で右肩上がりの成長をしている
  • 自己資本比率40%以上
  • 配当利回りが長期債利回り以上(1.65%以上とする)

一括で条件検索するのではなく、ひとつひとつテッカーを入力して企業情報を流し読みしながら、詳細に分析する価値がある企業かを判断します。まずはまんべんなく見ることで自分が進んで調べようとはしない会社を見て、バイアスを排除することができます。

それから、金融株は普通レバレッジがきいている(自己資本比率が低くPERが低め)ので、同業他社と自己資本比率や収益の安定性を比較していきます。

 

米国株(S&P500に採用されている505銘柄)

 条件を満たす米国株は片手で数えるくらいしかありませんでした。事業内容から甘めに見て入れたものを含め20銘柄。

建設会社のプルトグループ(PHM)や加工肉業者のタイソンフーズ(TSN)など。

配当利回りが低いので、別に今買う必要もないかな~という印象です。(これを買った後に優良株が割安になったら後悔することになる)

S&P500には金融株を除くと簿価の2倍を超えるものが多く、魅力的な企業はどれもPERが高いです。

 PERの逆数にEPS成長率を加えたものが将来のリターンに近似しますから、最低でも年利二桁を得たい私がすすんで買える株はありません。

 

よく、「グレアム流は時代遅れで現代では通用しないし、それで平均を出し抜けるならみんなやっている。」

といわれます。確かに、そのころに比べて金利は低いし、情報の透明化や投資コストが下がったことで、バリュー株の出没頻度も少なくなっているのは事実です。

 しかし、「賢明なる投資家」を熟読し、そこに登場する企業が今後どうなったかを調べれば、そうでもないことがわかります。当時からPERが100倍を超える企業は存在していましたし、効率的市場仮説を唱えて投機に走る人はいました。また、グレアム自身も割安な株だけを頑固に絞って投資していたわけでなく、適切に評価した成長株に集中投資していたこともあります。

 バフェットがアップル株を買ったのは、PERが10倍台のとき。IBMも同じくらいの価格で買っています。いくらで買うかは何を買うかより重要であり、長期投資とか言ってその株を調べもせずにバフェットの後追いをするのは、自らお金を払ってバフェットの超過リターンに貢献していることになります。

 

 アップルを現在の株価で買って15年で元を取るには、年間15%の純利益成長を続けなければなりません。利益率は既に高いため、売上も年間15%で成長させる必要があるでしょう。現在、世界のアップル使用者は10億人。現在の売上は10億人が”年間”3万円をアップルに支出することで成り立っています。今の株価を正当化するためには、15年後、20億人が年間12万円(!)をアップルに支出している必要があります。世界人口の半分が使ったとしても年間6万円。

iPhoneを製造している中国人は月給5~6万円であり、自分が作ったiPhonを買えずに、サムスンの中古を使っています。彼らが15年後、自分で作ったiPhoneを使えていればいいのですが。

日本株

日本株4000銘柄を虱潰しに見るのは困難なので、スーパースクリーナーで検索したり、JPX400採用銘柄から探したりしました。

オリックス(8591)三菱UFJ(8306)、バフェットが買った商社株が基準を満たしております。

 あまり目立たないものだと、中古車販売のプロトコーポレーション(4298)日清オイリオ(2602)などがヒット。売上高純利益率が低く、本当に”安い”だけの株だと感じました。買っても損はしにくいかな…という印象。

 プロトコーポレーションは Jリバイブにも組み込まれており、同業者のユー・エスエス(4732)に比べて大幅なディスカウントを受けていると思います。

GooネットのCMを最近よく見るようになりました。中古車販売業はデフレマインド拡大と東南アジアの発展もあり、成長産業です。まだ成長するかはわかりませんが、今後に期待できます。

 

 日本株は米国市場に比べて割安なものが多いです。ただ利益率が低く簿価割れの低PER株が多いです。簿価割れの低PERは投資基準になりません。その理由は別の記事に書きます。

 

中国株楽天証券で買える931銘柄)

 私のポートフォリオの9割は中国株です。それくらい割安な株が多い。指数だけをみると割高な印象を受けますが、虱潰しに調べればグレアム基準を満たす株がゴロゴロ出てきます。決算基準の違いやカントリーリスクから大幅なディスカウントがされているのでしょう。明らかに安すぎだと思います。

 

とにかく、中国株は価格がバグってます。同じ株が違う場所で売られていますが、香港と上海で、価格が40%以上乖離しているものもあります。(AH格差)

 

なぜお金が落ちているのに誰も拾わないのか?

 

それとも私が間違っているのでしょうか?

 

もちろん、私が間違っている可能性のほうが高いで、さらに調査してより安全性の高い一握りの株に集中投資しようと思います。

スクリーニングを通過した中国株についてはまた別の記事に書きます。